鹿ヶ谷カボチャと中風まじない鹿ヶ谷カボチャ供養
京都には、加茂ナス・九条ネギ・堀川ゴボウ・聖護院カブラなど、特定地域で江戸時代から伝統的に作られている野菜がある。いわゆる京野菜と呼ばれるもので、鹿ヶ谷カボチャもその一例である。鹿ヶ谷カボチャは、寺伝によると、寛政年間のはじめ(1790年頃)、京都の粟田(あわた)の住人、玉
屋藤四郎が陸奥国(現在の青森県)に旅した際に、持ち帰ったカボチャの種を鹿ヶ谷の庄兵衛に与え、当地で栽培したところ、突然変異して現在のひょうたん型になったといわれる。
当山では、毎年7月25日に「中風まじない鹿ヶ谷カボチャ供養」を厳修する。これは、今から180年程前、当時の住職であった真空益随上人(しんくうえきずいしょうにん)が、人々を病苦から救おうと本堂で修行中に、本尊阿弥陀如来から「夏の土用のころに、鹿ヶ谷カボチャを食べれば中風にならない」との霊告を受けたのが始まりで、以来7月25日に行なわれ、参詣者に鹿ヶ谷カボチャがふるまわれる。この鹿ヶ谷カボチャは、昭和30年頃までは盛んに作られていたが、その後は新品種の登場で煽りを受け、今日ではわずかに作られているに過ぎないが、その栄養価が評価され、今また脚光をあびている。 |