【安楽寺】

真夏の陽ざしは、ここ哲学の道を東山の方へ登る霊なる地にも容赦ありません。七月二五日。安楽寺のかやぶき門の向こうにうっすらと煙が上がっています。そして、寺内に入るとほくほくとしたいい匂いがただよっています。かぼちゃを炊く匂いです。参拝の後、しっかりと味のしみたこの「おかぼ」をいただくと暑さも消え、元気が出てきます。鹿ヶ谷(ししがだに)かぼちゃ。京野菜のひとつです。文政年間(1818−1829年)、当時の住職真空上人が鹿ヶ谷かぼちゃを食すると中風(ちゅうぶう)にならぬ 、というお告げを受け、かぼちゃ供養が始まりました。今ふうでいうと、良き老(お)い支度(じたく)のまじない、とでもいいましょうか。静かなお寺でいただくかぼちゃは、美味です。
[所在地] 京都市左京区鹿ケ谷御所ノ段町21
[連絡先] 075-771-5360

[アクセス] 京都駅から 市バス5号系統 岩倉操車場ゆき真如堂前下車
市バス17号系統 錦林車庫ゆき 錦林車庫前下車

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